ジャガー・C-X75Jaguar C-X75 )はジャガーがウィリアムズと提携して開発したコンセプトカーである。

概要

C-X75は2010年のパリモーターショーで発表された。この車は将来のジャガーのデザインとテクノロジーを示唆するデザインスタディモデルと発表された。C-X75には4つのYASAモーターが搭載され、1つのモーターにつき1つの車輪を駆動する。また、発電用として、ディーゼル燃料で動くマイクロガスタービンを2基搭載していた。

2011年5月、ジャガーはC-X75を2013年から2015年までの間、限定生産することを発表した。生産台数は250台で、マイクロガスタービンの代わりに1.6L ツインチャージャー付き直列4気筒エンジンを搭載する予定だった。製造はウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングと共同で行われ、モーターのみでの航続距離は50kmとされていた。しかし2008年のリーマンショックから成る世界的大不況の影響が続いており、2012年12月にジャガーはC-X75の生産を中止すると発表した。

2013年には5台のプロトタイプが製造され、2015年の映画「007 スペクター」に提供された。

映画「007 スペクター」への登場

C-X75は2015年に公開された映画「007 スペクター」に敵役であるミスター・ヒンクスの愛車として登場し、ジェームズ・ボンドが運転するDB10とローマ市内でカーチェイスを行う。ジャガーは7台のC-X75を提供したが、パワートレインはC-X75のものではなくドライサンプV8エンジンを搭載していた。
この映画に登場したことによってC-X75が再び生産されるのではないかという憶測が生まれたが、JLR特殊車両オペレーションの責任者であるジョン・エドワーズ氏が「この車が登場する機会ではあったが、それが変化を意味するものではない」として、C-X75復活の疑惑を否定した。
また、C-X75が何台存在しているかは定かではない。車の開発に携わったウィリアムズは6台のスタントカーを依頼され7台製造したとWebサイトで述べている。しかし、ジャガーが撮影した写真には6台のC-X75が写っている。C-X75のうちの1台を販売したKaaimans Internationalはスタントカーは4台しか製造されなかったと述べている。また、この車のデザインを務めたイアン・カラム氏は映画のために特別に4台が製造されたと述べており、ジェイソン・バーロウの著書「Bond Cars:The Definitive History」では7台のC-X75があると書かれている。トップギアの記事にも7台のC-X75が製造されたと書かれている。
このように様々な説が存在しており、実際にC-X75のプロトタイプ(または映画のためのスタントカー)が何台製造されたのかは分かっていない。

参照

関連項目

  • ジャガー
  • ウィリアムズ
  • 007 スペクター

外部リンク


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