飛龍(ひりゅう)は、将棋の駒の一つ。本将棋にはなく、平安大将棋・大将棋・大大将棋・摩訶大大将棋・泰将棋・大局将棋に存在する。
平安大将棋
四隅に何マスでも動ける(本将棋の角行と同じ)が、成ると金将の動きとなってしまう。成らない限り盤面の筋違いの場所には何手かけても移動できない。
大将棋・摩訶大大将棋・泰将棋
成ると金将。
成らない限り盤面の筋違いの場所には何手かけても移動できない。大将棋では成ることにより動けるマス目の数が8マスから6マスに減ってしまう2種類の駒の内の1つであり、成りによるデメリットがやや大きめである(もう1つは猛牛)。成ると縦横に動けるようになり、筋違いの場所に行けるようになるメリットがあるものの、斜め前の2マス目と斜め後ろの都合6マスに動けなくデメリットがあり、大将棋の駒として成りによって最も多くの利きを失う駒となっている。ただ猛牛が敵陣1段目で成ってしまうとその時点での盤上の利きが完全に弱化してしまうのと異なり、飛龍はルール上成れるどの場所で成っても新しく動けるようになるマス目は盤上に出現する。また本将棋同様の成りルールの場合は、不成で敵陣に入った飛龍を敵陣から引いて成る場合、6段目のみならず7段目での飛龍成りがありうる。
大大将棋
成ると龍王。成らない限り盤面の筋違いの場所には何手かけても移動できない。
大局将棋
成ると龍王。成っていない状態では何手かけても盤面の一部のマス目にしか到達できない。
脚注
参考文献
- 梅林勲・岡野伸共著『改訂版 世界の将棋・古代から現代まで』(将棋天国社、2000年)
関連項目
- 将棋類の一覧
- 将棋類の駒の一覧




